ラストレター

2024年4月12日

昨年の大晦日。
どんな思いでこの手紙を書いてくれたのだろう。。
今となっては聞く術はないけれど、多数のページに亘る妻の思いを綴った手紙。
少しずつ進めている遺品整理の中でもっと早く見つけてはいたのだけど、どうしても読む気になれず、今日、ようやく封を開けた、妻からの「ラストレター」。

どこまでも私の事を分かってくれ、私の事を想ってくれ、私の事を見透し。。
いつもくれていた冗談交じりの手紙とは全く体裁の異なる文章。
強い覚悟と、自分がいなくなってしまってからの心配が書き連ねられた手紙。

でもさ・・・。
苦しむな、だなんて、自分を責めるな、だなんて出来るわけないじゃないか。

日に日に弱っていく君とは裏腹に、私は全くの元気で。
苦しむ君の姿を見たくなかったし、少しでも楽にしてあげたかった。
君と少しでも長く居たかった。

そのためならなんだってしたさ。
でも、結果的にどれも叶わなかった。
あの時ああしておけば、あの時もっと違う方法を選択していたら、あの時違う病院に連れて行っていたら・・・。
後悔ばかりが先に立ってしまう。

絶対に共有する事のできない恐怖や痛みに耐える君の背中を擦り、ただ寄り添うことしか出来なかった。
いつもと変わらず、元気な姿を見せ続ける事が、君を安心させることだと信じて過ごす事しか出来なかったのだから。

こんな手紙じゃなくて、君の口から最期に「ありがとう」って、「また会おうね」って聞きたかったよ。
弱ってはいたけど、もっともっと一緒に居られると思ってたから。
こんな急にさよならを突き付けられるとは思ってなかったよ。

なぁ、さみしいよ。
今もその辺にいて、心配そうな目で見てるんだろ??
ここやSNSで吐露してばっかりもいられないよ・・・。

四十九日までまだ日があるから、あっちに行ってしまう前に、たまには姿を見せてくれよ。