私より先に死なないで。

2024年4月12日

何だかいろんな想いで頭の中がグルグルしているので、独り言でも呟いてみるよ。

君が知らないうちに書き始めていたこのブログも、やってるのは知っていたけれど、何を、誰とやり取りしていたのかは全く関与していなかったし、今日も色んな方からResやDMを頂いたりして、君のTwitterも何となく読み返したりしている。
「ちょっと何言ってるか分かんない」ツイートも沢山あるけれど、俺には到底真似出来ない、そして俺の知らない君がそこにはいる。

3年と少し前。
リアル/非リアル問わず、友人、知人がとても多かった君は、彼らと色んな事を話し、実行/実現し、そして沢山笑って、沢山泣いて。
様々な事はあったけれど、あの頃の君は毎日がとても楽しそうだった。

本当は少しでも体力を温存して欲しかったし、無理をせずできるだけ安静に・・・って何度も言ったけれど、君は「そんな簡単にいなくなったりしないから大丈夫!」なんて嘯き、まだゲームする余裕?はあるし、全方位全力疾走中だし、「私、全然諦めていないので(X)」なんてブログに書いたりしてさ。

でもその一方で、デスクに座ったまま気を失うように眠っていた事もあるし、リビングで突っ伏す様に倒れこんだ事もあるし、君に何かあったらすぐに対応できるようにしてはいても、不意にそんな姿を見つけた時はいつも心臓が止まりそうで、急いで駆け寄ると「あ、ごめんなさい😜」って笑いながら謝ったりしてね。

無茶な強がりを言ったり、薬では抑え込めなくなってきた痛みや、思ったように動かせなくなっていく身体。
それなのに、それを時には笑い飛ばし、時には泣いて泣いて泣きまくって何かを吹っ切る。
そして心が押し潰されてしまいそうな恐怖と戦う毎日。
その痛みと恐怖に君は連勝し続けて来たんだ。

君らしいといえば君らしい。
君が決めた事を精一杯後押ししようとは決めたけれど、日ごと目に見えて弱っていく君を見ていて、その選択が正しかったのか、今でもその答えは出ていない。

そしてちょうど3年前の今日。
これまで連戦連勝だった君が負けた。
あまりに突然に、負けず嫌いで無敗のチャンピオンだった君が突然負けた。

「あのね、暖かくなったころにさぁ、房総の方に行ってみたいんだよね・・・。」
か細い声で、でも楽しそうに話し始めたこの会話が、まさか最後の会話になるなんて思わなかったよ。

結婚しようと決めたとき、君は3つの約束を俺に課したよね。

1. 私を専業主婦にして。
2. 世界で一番私を大切にして。
3. 私より先に死なないで。

1と2は俺なりに守れたと思っている。(突然復職したいって言って、自ら専業主婦の道を捨てたのは君だがね(笑))
ただ、3番目の約束ってさ。こんなのその時に出来る約束じゃない事は分かっているはずなのに、無理やり約束させられたけれどさ。
まさか、こんなにすぐに約束を果たす事になるなんて思いもしなかったよ。

ちょっと声がおかしかったり鼻声だったりしただけで、一人ぎゃぁぎゃぁ大騒ぎしてさ。いい歳したオッサンにどんな過保護だよ・・・。
先に死なないで、なんて約束させておきながら、「死なないように」人一倍気遣ってくれていたんだって事に今更ながら気づいたよ。
君に体調から食事に至るまで、ありとあらゆる部分でキッチリ管理されていた俺が先に逝くなんて考えられないからね。

今週、数年に一度と言われる様な寒波が日本列島を訪れるらしい。
暖かくなるまでもう暫くかかりそうだけれど、桜が咲く頃にドライブにでも出かけよう。行先はもちろん房総半島で。

その日が来ることを楽しみに、君が大切にしてくれた俺自身を大切にしながら、また明日から前を向いて歩いていくよ。